置くだけWiFiの速度は遅い?実測データと改善方法を紹介
「置くだけWiFiを契約したのに、思ったより速度が出ない…」
そんな声をよく耳にします。特に夜になるとページが開かない、動画が止まるといった症状に悩む人も多いのではないでしょうか。
実は、**置くだけWiFi(home 5G/SoftBank Air/auホームルーターなど)**の速度が「遅い」と感じるのには、明確な理由があります。
単純な“機種の性能差”ではなく、電波の通り方・設置場所・時間帯・接続台数といった環境的な要素が大きく関係しているのです。
この記事では、筆者がネット上で集めたデータをもとに、
- 平均通信速度の目安(下り・上り)
- 「遅い」と感じるときの代表的な原因
- そして“自宅でできる改善方法”
を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
💡結論から言えば、「置くだけWiFiは遅い」は半分正解・半分誤解。
環境を整えれば、光回線に近い速度で安定通信も十分可能です。
これから置くだけWiFiを検討している人も、
すでに契約していて速度に悩んでいる人も、この記事を読めば「どうすれば速くできるのか」が明確にわかります。
置くだけWiFiの平均速度はどのくらい?
「置くだけWiFiって、実際どのくらいの速度が出るの?」
——この疑問に答えるために、主要3社(ドコモhome5G・SoftBank Air・auホームルーター)の平均速度を比較してみましょう。
主要3社(ドコモ・ソフトバンク・au)の平均速度を比較
置くだけWiFiの通信速度は、利用エリア・時間帯・設置環境によって大きく変わります。
それでも、口コミや実測レポートを集約すると、以下のようなおおよその平均値にまとまります。
サービス名 | 下り平均速度(Mbps) | 上り平均速度(Mbps) | 特徴 |
---|---|---|---|
ドコモ home 5G | 約300〜450Mbps | 約40〜70Mbps | エリアが広く、速度も安定しやすい。地方でも強い。 |
SoftBank Air(Airターミナル5) | 約200〜300Mbps | 約20〜40Mbps | 通信量無制限。都市部では比較的安定。 |
au ホームルーター(Speed Wi-Fi HOME 5G L13など) | 約250〜400Mbps | 約30〜50Mbps | KDDI回線で広範囲をカバー。郊外での安定性も高い。 |
💡目安として「下り200Mbps以上」あれば、動画視聴・オンライン会議・ゲームも十分快適です。
一般的なスマホの通信(4G LTE)が下り40〜80Mbps程度なので、固定利用としては高速な部類に入ります。
また、速度だけでなく**応答時間(Ping値)**も重要です。
home 5Gは10〜20ms前後で安定するのに対し、SoftBank Airは30ms前後とやや遅延が発生しやすい傾向にあります。
光回線との速度差を数値で確認
次に、光回線との速度を比較してみましょう。
下の表を見れば、置くだけWiFiとの違いがひと目で分かります。
回線タイプ | 下り平均速度(Mbps) | 工事の有無 | 月額目安 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
光回線(フレッツ光/NURO光など) | 約600〜900Mbps | 必要 | 5,000〜6,000円 | 安定性・速度ともに最上位クラス |
置くだけWiFi(home5Gなど) | 約200〜400Mbps | 不要 | 4,000〜5,000円 | 手軽さと速度のバランスが魅力 |
つまり、光回線の約半分〜3分の1程度の速度が、置くだけWiFiの実力値です。
ただし、電波状況が良ければ400Mbps以上出るケースも多く、普段使いには十分実用的です。
🧩結論:
・光回線=安定&高速
・置くだけWiFi=手軽&十分速い
光回線のように「配線工事が必要ない」ことを考えると、
初期費用ゼロでこの速度が出るのはコスパ面で非常に優秀といえるでしょう。
「遅い」と感じる主な原因は?【環境・構造・時間帯】
「夜になると動画が止まる」「リビングは速いのに寝室では遅い」――
置くだけWiFiを使っていて、こうした“通信ムラ”を感じたことはありませんか?
実はこれらの現象、ほとんどが環境や電波状況によって引き起こされるものです。
ここでは、速度が遅くなる主な3つの要因を整理して解説します。
電波が弱い・基地局が混雑している
置くだけWiFiはスマホと同じく、基地局(アンテナ)から飛んでくる4G/5G電波を利用しています。
そのため、以下のような条件が重なると通信速度が低下します。
- 周囲の建物や山などで電波が届きにくい
- 同じ時間帯に多くのユーザーが同一基地局に接続
- 夜間(20時〜23時)は特にトラフィック集中
特に集合住宅やマンションでは、1つの基地局を多数の家庭で共有しているため、夜間は速度が落ちやすい傾向があります。
💡ポイント:
置くだけWiFiの速度低下は「契約プラン」よりも「地域の混雑状況」に左右されることが多い。
ドコモhome5GやSoftBank Airなどでは、基地局が増設される地域もあります。
もし長期間遅い状態が続く場合は、別キャリア(auなど)への乗り換えも検討すると良いでしょう。
設置場所が悪く、壁や金属に電波が遮られる
WiFiルーターの設置場所も通信速度に大きな影響を与えます。
特に以下のような環境では、電波が遮られて速度が半減することもあります。
- 鉄筋コンクリートの壁や梁の裏側
- 電子レンジ・冷蔵庫・テレビなどの近く
- 窓際ではなく、部屋の奥まった位置
電波は「障害物」と「金属」に弱いため、最適な設置位置は次の通りです。
✅おすすめ設置場所 | 🚫避けたい設置場所 |
---|---|
窓際の高い位置(腰〜胸の高さ以上) | 部屋の隅や床の近く |
壁から30cm以上離す | 電子レンジ・冷蔵庫の隣 |
エアコンや窓の下など風通しの良い場所 | クローゼットの中やテレビ裏 |
💬アドバイス:
「窓際+高い位置+金属から離す」だけで、体感速度が2倍以上に改善するケースもあります。
この後のB5記事(遅い原因と改善策)で、さらに設置改善のコツを詳しく紹介します。
デバイスの同時接続数が多すぎる
置くだけWiFiは1台のルーターで複数の機器を同時接続できますが、許容量を超えると速度が極端に落ちます。
たとえば以下のような使い方をしている場合は要注意です。
- PC × 2台
- スマホ × 3台
- スマートテレビ × 1台
- Nintendo Switch × 1台
このように6〜7台を同時に使うと、通信帯域が分散し、1台あたりの速度が半分以下になります。
💡目安:
置くだけWiFiの最適接続数は「5台前後」。
10台以上つなぐと、通信遅延や接続切れが起こりやすくなります。
もし家族で複数人が同時に使う場合は、
home5G(ドコモ)など上限が高い機種や、光回線との併用を検討するのもおすすめです。
📎 まとめポイント
- 夜間の混雑は通信遅延の最大要因
- 設置位置を変えるだけで体感速度アップ
- 同時接続数は5台前後を目安に
🧩次の章では、
「それでも遅い時にどうすればいいか?」
——初心者でもできる速度改善の5つの方法を紹介します。
速度を改善する5つの方法【初心者でもできる】
「夜になるとネットが重い…」「動画が止まってしまう…」
そんなときでも、置くだけWiFiは“自分で改善できる”余地が十分あります。
ここでは、初心者でも今日から試せる“速度アップの5つの方法”を紹介します。
どれも特別な機材は不要で、すぐに実践できる内容です。
ルーターの設置場所を“窓際の高い位置”に変更
まず最も効果が出やすいのが、ルーターの設置位置を変えることです。
電波は「障害物に弱く」「高さに強い」という特性があるため、
窓際の高い位置に置くだけで、電波強度が大幅に改善するケースがあります。
良い設置場所 | 悪い設置場所 |
---|---|
窓のそば・カーテンの内側 | 壁の裏側・棚の中 |
床から1m以上の高さ | 床やクローゼットの中 |
壁から30cm以上離す | 冷蔵庫や電子レンジの近く |
💡ポイント:
壁や金属から距離をとるだけで、速度が1.5〜2倍に改善することもあります。
電波干渉を避けて電子レンジや家電から離す
WiFiルーターの電波(2.4GHz帯)は、電子レンジやBluetooth機器と干渉しやすい周波数です。
特に、以下のような機器が近くにあると通信が不安定になります。
- 電子レンジ
- Bluetoothスピーカー/ワイヤレスイヤホン
- コードレス電話
- 無線マウス・キーボード
ルーターを家電から1m以上離すだけでも、電波の安定性が格段に向上します。
もし対応している場合は、5GHz帯WiFiを選択すると干渉の影響をほぼ受けません。
夜間の混雑時間帯を避けて利用する
夜間(20時〜23時)は、多くの家庭が動画やゲームを利用するため、基地局が混雑して通信速度が低下します。
これはどのキャリアでも共通の現象です。
対策としては、
- ファイルのダウンロードや更新は深夜または朝に行う
- オンライン会議などは混雑を避けた時間に設定
- スマート家電の通信を制限する
といった“時間の使い分け”が効果的です。
また、home5Gは基地局拡張が進んでいる地域では改善傾向があります。
ファームウェア更新・再起動を定期的に行う
ルーターも小型PCのような構造をしているため、内部のソフトウェア更新が重要です。
古いファームウェアでは、電波制御やセキュリティ面で最適化が不十分な場合があります。
月1回程度の再起動と、定期的なアップデート確認をおすすめします。
🔁手順:
① 管理画面にアクセス(ルーター背面のアドレス参照)
② 「ファームウェア更新」を選択
③ 再起動して5分ほど待機
これだけで、通信の安定性が改善するケースも少なくありません。
速度制限がかかる通信量をチェックする
「使いすぎ」で速度が制限されている可能性もあります。
特にSoftBank Airなどは「一定期間内の大容量通信」で一時的な制限がかかることがあります。
サービス | 制限の目安 | 備考 |
---|---|---|
home 5G | 実質制限なし(混雑時に一部制御) | 夜間に速度制御の可能性あり |
SoftBank Air | 3日で約150GB超過で一時的制限 | YouTube・Netflix視聴が多い人は注意 |
au ホームルーター | 一定量超過で一時制限あり | ダウンロード・ゲーム利用時は特に注意 |
通信量は、ルーター管理画面や専用アプリから確認できます。
上限に達している場合は、数時間〜翌日にかけて自動解除されるのを待ちましょう。
🧩まとめ:
- 設置場所・時間帯・通信量を意識するだけで、ほとんどの速度問題は解消可能。
- 特別な知識がなくても“環境調整”だけで改善できる。
- 根本的に解消しない場合は、別キャリア乗り換えが最短ルート。
実際に“速い”と評判の置くだけWiFiはどれ?
「置くだけWiFiは便利そうだけど、どの会社が一番速いの?」
これは、多くの人が契約前に最も気になるポイントです。
実測データと利用者の口コミをもとに、主要3社――ドコモのhome5G/SoftBank Air/auホームルーターの特徴を比較してみましょう。
(※さらに詳しい比較は👉 こちらの記事(A1)で詳しく解説しています。)
home5G(ドコモ):電波の強さ・安定性に定評
ドコモの home5G は、他社と比べても電波の強さと安定性が抜群です。
その理由は、ドコモの広大な基地局網をそのまま利用しているため。地方や郊外でも速度が落ちにくく、以下のような実測結果が多く報告されています。
項目 | 実測平均値 |
---|---|
下り速度 | 約300〜450Mbps |
上り速度 | 約40〜70Mbps |
Ping(応答速度) | 10〜20ms前後 |
💡ポイント:
- 特に5G対応エリアでは光回線に迫る速度を記録
- 夜間でも比較的安定しており、動画視聴やオンライン会議にも強い
「速さ×安定性」を重視するなら、home5Gが最もバランスが取れた選択肢といえます。
SoftBank Air:通信量無制限でコスパ重視層に人気
SoftBank Air(Airターミナル5)は、通信量無制限が最大の魅力。
速度面ではドコモにやや劣るものの、データ量を気にせず動画やSNSを楽しみたい人には最適です。
項目 | 実測平均値 |
---|---|
下り速度 | 約200〜300Mbps |
上り速度 | 約20〜40Mbps |
Ping(応答速度) | 25〜35ms前後 |
💬口コミでは、昼間や深夜は快適に使えるとの声が多く、夜間の混雑時でも視聴レベルで困らないケースが多数。
また、キャンペーン割引やキャッシュバックが豊富で、料金の安さを重視する層に根強い人気があります。
ただし、設置住所が電波エリア内かどうかを確認することが重要です。
エリア外では速度が大幅に低下するため、契約前に必ず公式サイトで確認しましょう。
auホームルーター:KDDI回線で地方エリアも安定
auの ホームルーター(Speed Wi-Fi HOME 5G L13など) は、
KDDIの5G/4G回線を活用しており、都市部〜地方まで幅広くカバーしています。
特に「SoftBank Airではつながりにくい」「ドコモ回線が混雑している」地域では、auが最も安定している場合があります。
項目 | 実測平均値 |
---|---|
下り速度 | 約250〜400Mbps |
上り速度 | 約30〜50Mbps |
Ping(応答速度) | 15〜25ms前後 |
🧩ポイント:
- 上り通信が比較的速く、データ送信・オンライン会議にも強い
- KDDIの5Gエリアが拡大中で、地方利用でも安定した実績あり
月額料金もドコモ・ソフトバンクとほぼ同水準(4,950円前後)で、地方・郊外利用者には特におすすめの選択肢です。
📊 総合比較まとめ
サービス名 | 下り速度 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|---|
home5G(ドコモ) | ◎300〜450Mbps | 安定性・通信品質が高い | 安定重視派・在宅勤務層 |
SoftBank Air | ○200〜300Mbps | 無制限でコスパ最強 | 動画・SNS重視派 |
auホームルーター | ◎250〜400Mbps | 地方でも安定 | 郊外・地方利用者 |
🔗 詳しい比較記事はこちら → 【2025年】置くだけWiFi比較|ドコモhome5G・ソフトバンクAir・auルーター徹底比較
まとめ|“遅い”と感じたらまず環境を見直そう
「置くだけWiFiは遅い」と思われがちですが、実際には多くのケースで“環境の最適化”だけで改善可能です。
特に、設置場所・時間帯・接続台数などを見直すだけでも、速度が2倍近く改善する例は珍しくありません。
ここで改めて、今回の記事のポイントを整理しましょう。
通信速度の平均は200〜400Mbpsで十分実用的
主要3社(ドコモ/ソフトバンク/au)の平均速度は以下の通りです。
サービス | 下り平均 | 上り平均 |
---|---|---|
home 5G(ドコモ) | 約300〜450Mbps | 約40〜70Mbps |
SoftBank Air | 約200〜300Mbps | 約20〜40Mbps |
auホームルーター | 約250〜400Mbps | 約30〜50Mbps |
このように、平均で200〜400Mbps出ていれば日常利用には十分です。
YouTube視聴やリモート会議、SNS、Netflixも問題なく利用できます。
💬 もし速度がこれより極端に遅い場合は、まずは「設置環境」を見直してみましょう。
設置環境と混雑時間を調整すれば改善できる
多くの“遅い”トラブルは、ルーターや電波環境に原因があります。
- ルーターを窓際の高い位置に置く
- 電子レンジ・冷蔵庫などの家電から1m以上離す
- 夜間(20〜23時)の混雑時間帯を避けて利用する
(本件スマホも同じで混雑している時間帯は、遅いことがあると認識して使用するのが良いでしょうね) - ルーターを月1回再起動する
これだけで、体感速度が大きく変わります。
特にマンションやアパートでは、設置場所の工夫が最も効果的です。
「速度改善策」記事への誘導リンク
速度の問題をさらに深掘りしたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
これらの記事では、より具体的な速度アップの実践方法やおすすめ機種を紹介しています。
💡 まとめの結論:
- 「置くだけWiFiは遅い」は誤解。
- 平均200〜400Mbpsで十分な実用レベル。
- 設置環境を工夫すれば、光回線に近い速度も十分可能。
コメント