PSEマークってそもそも何??
モバイルバッテリーやUSB充電器などの製品を見ていると、
「PSEマーク」というロゴが付いていることに気づいた方も多いのではないでしょうか。
特に最近は、フリマアプリやネット通販で安価なバッテリー製品が多く出回っており、
「PSEマークがないと危ない?」「どこを見れば安心できるの?」といった疑問を持つ方が増えています。
この記事では、PSEマークの意味や必要性、安全な製品の見分け方までをわかりやすく解説。
これからモバイルバッテリーなどの電気製品を購入・使用する方にとって、
知っておくと安心な基礎知識をお届けします。
PSEマークとは?モバイルバッテリーでよく聞く安全認証をやさしく解説
✍️ PSEマークとは?どんな意味があるの?
PSEとは「電気用品安全法」に基づく認証制度
「PSEマーク」とは、電気製品の安全性を保証するための国の認証マークです。
正式には「電気用品安全法(Electrical Appliance and Material Safety Law)」に基づく制度で、
一定の基準を満たした電気製品だけに表示が許されています。
この法律の目的は、感電や火災といった電気製品による事故を未然に防ぐこと。
つまり、PSEマークが付いている製品は「国が定めた安全基準をクリアしている製品」といえるわけです。
ここでいう国はもちろん日本です!
ロゴの形状と「ひし形/丸形」の違いとは?


ご覧のように、丸形とひし形の2種類があり、それぞれ対象となる電気用品が異なります。
丸形PSEマークは、比較的危険性の低い電気用品、
ひし形PSEマークは、より高い安全性が求められる電気用品に表示されます。示すように、2種類あります。
PSEマークには主に2種類のロゴがあります。
- ひし形(◇)のPSEマーク
→ 特定電気用品に分類される、リスクが高めな製品(例:モバイルバッテリー、電源タップなど)に必要。 - 丸形(〇)のPSEマーク
→ 一般電気用品に分類される、比較的リスクが低い製品(例:電気スタンド、ヘアドライヤーなど)に必要。
モバイルバッテリーのような製品は「ひし形マーク」が表示されている必要があります。
この形の違いにも意味があるので、購入時はぜひチェックしてみてください。
✍️ モバイルバッテリーとPSEマークの関係
なぜモバイルバッテリーにPSEマークが必要なの?
モバイルバッテリーは、私たちの日常生活で欠かせない便利なアイテムですが、
実は過去に発火や爆発といった事故が相次いだ経緯があります。
そのため、2019年2月からはモバイルバッテリーが**「電気用品安全法の対象」に追加され、
販売するには「PSEマーク(ひし形)」の表示が義務化**されました。
つまり、現在市販されているモバイルバッテリーでPSEマークがないものは、
法律的に“販売してはいけない製品”ということになります。
義務化されたのはいつから?
モバイルバッテリーのPSE対応が義務化されたのは、
経済産業省の告示により 2018年2月に発表され、2019年2月から施行 されました。
これ以前はPSEマークがなくても販売できましたが、
現在では製造・輸入・販売すべてにPSE適合が求められています。
Amazonや楽天市場、フリマアプリなどで格安のバッテリーを見かけたときには、
「PSEマークがあるかどうか」をまず確認するクセをつけましょう。
対象外の製品ってあるの?
基本的に、内蔵バッテリーを含むすべてのモバイルバッテリーがPSEの対象ですが、
例外も少しだけあります。
たとえば:
- ノートパソコンなど機器に内蔵されたバッテリー(取り外し不可)は対象外
- 太陽光などを主電源とするソーラー製品も、一部例外に該当する場合あり
ただし、「例外」と思っていた製品でもPSEが必要なケースがあるため、
不安なときは製品ページに「PSE対応済み」と記載があるかを確認するのが安全です。
✍️ PSEマークがない製品のリスクとは?
H3:発火・爆発・過熱などの危険性
PSEマークが付いていない製品は、国の定める安全基準を満たしていないということ。
特にモバイルバッテリーのようにリチウムイオン電池を使用する製品は、
品質のばらつきや設計不良があると、発火や爆発のリスクがあります。
実際、PSEマークが義務化される前には、
「充電中にバッテリーが膨張して発火した」「カバンの中で突然加熱した」といった事故が全国で報告されていました。
安全に見えても、内部の部品や制御回路の品質が低い製品は、
ちょっとした衝撃や充電ミスで重大なトラブルにつながる可能性があります。
フリマや海外製ノーブランド品に注意
近年はフリマアプリやネット通販で、
「PSEマークなし」の安価なモバイルバッテリーが出回っているケースもあります。
とくに注意が必要なのは、海外からの並行輸入品やノーブランド製品。
一見すると問題なさそうでも、
- 安全規格に適合していない
- 誤った表示や偽造マークがある
- 説明書や保証が付属していない
などのリスクがあります。
価格の安さにつられて買ってしまうと、
最悪の場合、火災事故や怪我につながる可能性もあるので要注意です。
H3:販売者の責任と罰則も存在する
PSEマークがない製品を販売した場合、
実は販売者側にも法律上の責任が発生します。
電気用品安全法では、PSE対象製品を無届け・無認証で販売した場合、
「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科されることがあります。
つまり「PSEマークなしを売るのはNG」なのはもちろん、
買う側も「その製品が合法に販売されているものか?」を意識することが大切です。
🔍 詳しく解説:AliExpress・Temuのような海外通販サイトでの購入は…
観点 | 解説 |
---|---|
✅ 個人使用の個人輸入 | → 法的にOK。PSE対象品でも、販売・転売しなければ違法性はない |
❌ 転売・商用目的での輸入 | → 「輸入販売者」としてPSE取得が必要。違法販売に該当する可能性あり |
✅ 販売者責任の及ばない領域 | AliExpressやTemuの販売者は海外事業者。日本の電気用品安全法の管轄外となるため、国内法の罰則は適用されない(=「責任がない」と考えてOK) |
⚠️ ただし、日本語で販売している「国内転売屋」には適用される可能性あり | 国内経由でPSE未取得品を売っていれば、違法販売になるケースも |
💡 図式でまとめると
購入経路 | 使用者 | 法的扱い | PSEマーク必要? |
---|---|---|---|
AliExpressで個人購入 | 自分で使う | 個人輸入 → OK | ❌(自己責任) |
AliExpressで大量購入 → 販売 | 他人に売る | 輸入販売業者 → 違法の可能性 | ✅ 必要 |
国内ネットショップ(日本人販売者)で購入 | 自分で使う | 販売者にPSE義務あり | ✅ 表示が必要 |
Temuで購入してプレゼント | 贈答用であればOK | ※商用でなければセーフ | ❌だが注意必要 |
個人でメルカリ等で売る場合はどうなの?
さらに突っ込んで、PSEマークのない商品を購入して、使用していたが不要になったので、メルカリで売ろうとしたような場合はどうなるのかしら?
✅ 結論
販売者の立場 | 法的扱い | PSEマーク必要? |
---|---|---|
個人が自分の中古品を1回限りで出品 | 基本的に違法ではない(例外扱い) | ❌(義務なし) |
個人が頻繁に出品=“事業者相当”と見なされる場合 | 販売者責任が発生。PSEマークが必要 | ✅ |
法人・業者(リユースショップなど) | 常にPSE対象品の表示義務あり | ✅ |
まあ原則として、PSEマークの商品を買っていれば、問題は起きないですが。。知っておいて損はないでしょう。
✍️ 海外旅行や海外製品での注意点(CEやFCCとの違い)
PSEマークは“日本国内での安全基準”
まず前提として、PSEマークは日本国内専用の安全認証マークです。
「この製品は日本の法律に適合していて、安全性が確認されていますよ」ということを示しています。
つまり、PSEマークがあるからといって、
海外でも使って安全が保証されているとは限りません。
逆に、海外製品によく見られるマーク(CEやFCCなど)は、その国や地域での安全基準を満たしていることを表します。
次のようなマークが代表的です。
CE・FCCマークがあると海外でも使える?その意味とは
マーク | 対応地域 | 意味 |
---|---|---|
CEマーク | EU(ヨーロッパ諸国) | EUの安全規制(電気機器や玩具など)に適合していることを示す |
FCCマーク | アメリカ | 通信機器の電波干渉に関する規制をクリアしている証明 |

これらのマークが付いている製品は、各国での輸入・使用が許可される前提条件でもあります。
例えばヨーロッパ旅行に持っていくモバイルバッテリーでCEマークがあれば、空港や航空会社でも安心して通過できることが多いです。
ただし、CEやFCCは“電気的・電波的な適合”であり、日本の電気用品安全法(PSE)とは別物。
PSE製品を海外で使う際は、電圧やプラグ形状などにも注意が必要です。
旅行時にチェックすべきポイントと注意点
海外旅行へ行くときに、モバイルバッテリーを持っていく場合は以下のポイントを意識しましょう:
- 容量制限(Wh)をチェック:航空会社によっては一定容量以上のバッテリーを機内持ち込み禁止にしていることがあります。
- マークの有無を確認:海外使用前提ならPSEだけでなくCEやFCCがあるかも確認。
- 現地の電圧に対応しているか:充電器や変圧器も必要になる場合があります。
特に格安製品やノーブランド品の場合、マークが「付いているように見えて実は偽物」なんてことも。
正規販売ルートからの購入が一番安心です。
✍️ PSEマーク付きのモバイルバッテリーの見分け方
製品本体の刻印/シールのチェック
PSEマークがついているかどうかを確認する最も確実な方法は、
モバイルバッテリー本体に刻印またはシールがあるかどうかを見ることです。

先のように、丸型のPSEマークがついてますね。
ダイソーのモバイルバッテリー White&Gold という
1000円で購入できる5000mAh のモバイルバッテリーです。
安価でもきっちりPSEを取得しているので、安心ですね。
多くの場合、
- 本体の裏側
- 側面のラベル部分
などに、「◇PSE」や「〇PSE」といったマークが表示されています。
とくにモバイルバッテリーは「特定電気用品」にあたるため、
◇(ひし形)PSEマークである必要があります。
この点を見落とさずにチェックしましょう。
取扱説明書や販売ページの確認ポイント
本体にマークが確認できない場合でも、
製品に付属する取扱説明書やパッケージ、またはECサイトの商品ページに、
「PSE認証済み」「電気用品安全法適合」と明記されていることがあります。
購入前であれば、以下の点をチェックしましょう:
- PSEマークの有無(写真付きで確認できるとベスト)
- 製品説明欄に「電気用品安全法に基づく検査済み」などの記載があるか
- 国内の技術基準に適合した旨が明確に書かれているか
説明があいまいな製品や、マークの有無が確認できない場合は、避けるのが無難です。

信頼できるメーカーや販売店の見極め方
PSEマークを信頼するには、**マークがあることだけでなく「本当に正規の認証を受けているか」**も大切です。
以下のような点を参考に、信頼できる製品を選びましょう。
- 国内メーカー、または日本法人のある輸入元が販売している
- メーカー公式サイトが存在し、PSE対応の説明がある
- Amazonなどでも「正規品保証」「技適・PSE対応」などが明記されている
逆に、あまりにも価格が安すぎたり、出品者が詳細不明な場合は、
PSEマークが偽装されているケースもゼロではありません。
安さだけでなく「安全性の裏付けがあるか?」を意識することで、
安心して長く使えるモバイルバッテリーを選ぶことができます。
✍️ H2:よくある質問(FAQ)
H3:モバイルバッテリーにPSEマークがなくても使える?
答えは「使えることは使えるが、リスクがある」です。
PSEマークがないバッテリーでも、機能的には動作するかもしれません。
しかし、安全性が保証されていないため、発熱や発火、過充電などのトラブルが起きる可能性があります。
また、日本国内での販売が禁止されている製品である可能性も高く、
メーカー保証やサポートも受けられないことがほとんどです。
「安かったから」といって安易に選ぶのは避けた方がよいでしょう。
H3:中古品やリサイクル品でもPSEは関係ある?
はい、関係あります。
中古品であっても、PSE対象品は安全性が確保されていることが求められます。
特に個人がフリマやオークションで販売する場合はグレーゾーンもありますが、
業者が中古品を販売する場合にはPSEマークの有無が問われるケースがあります。
また、バッテリーの寿命や劣化状態は見た目で判断しにくいため、
中古のモバイルバッテリーを購入する際は慎重に検討した方が良いでしょう。
H3:PSEマークが偽物だったらどうする?
残念ながら、「見た目はそれっぽいけど実は偽物」というケースも一部存在します。
見分け方としては、
- 明らかに不自然なマークや字体
- 「PSE」の文字だけ印刷されていて図形(ひし形・丸形)がない
- 出所が不明な海外製品にだけ付いている
などがあります。
このような場合、正規販売ルートから購入することが最大の防御策です。
また、不安があれば販売元に確認したり、消費生活センターに相談するのも一つの手です。
✍️ H2:まとめ|PSEマークは“安さ”よりも“安全”のために大切
H3:値段よりも安全性を重視しよう
モバイルバッテリーは日常的に持ち歩く便利なアイテムですが、
万が一のトラブルが起きると、スマホだけでなく自分の身体や周囲にも被害が及ぶことがあります。
そのリスクを減らすためにも、PSEマークのある製品を選ぶことは非常に大切です。
たしかに、ノーブランド品やPSEマークのない製品は安価で手が出しやすいかもしれません。
しかし、安全性が不確かな製品を使って後悔するより、
多少高くても“信頼できる製品”を選ぶ方が結果的に安心でコスパも良いはずです。
H3:安くて安全な製品を選ぶコツ
PSEマーク付きのモバイルバッテリーでも、最近は手頃な価格の製品も増えてきています。
以下のような選び方を意識することで、安くて安全なバッテリーを選ぶことができます。
- 製品本体に◇PSEマークがあるかを確認する
- Amazonや楽天では「PSE認証済み」「技適マーク」などの記載をチェック
- メーカーや販売元の信頼性、レビュー評価を参考にする
- CEやFCCマークも併記されていると、海外使用にも安心
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PSEマークは、単なる“マーク”ではなく、安心して製品を使うための「安全の証」です。
この記事が、あなたのモバイルバッテリー選びの参考になれば嬉しいです。