【LDAC vs aptX】ワイヤレスイヤホンはどっちのコーデックを選ぶべき?

ワイヤレスイヤホンで音楽を楽しむなら、 音質は重要な要素 ですよね。

しかし、ワイヤレスイヤホンの音質は、Bluetoothで接続する際の 「コーデック」 によって大きく左右されます。

コーデックには、「SBC」「AAC」「LDAC」「aptX」など様々な種類があり、それぞれ音質や遅延などが異なります。

そこで今回は、 高音質コーデックとして知られる「LDAC」と「aptX」 について、それぞれの違いを分かりやすく解説していきます。Iphone ファンには少し残念ですが、iPhone は SBCとAACのみをサポートしており、
AirPods Pro 等Apple製品はAACで高度にチューニングいるのが現状ですね。

誤解しないで。「LDAC対応イヤホンを買えば高音質!!」<-それ、本当に使えますか? 多くの誤解を解く!!

最初に、よく誤解されるポイントをかいつまんでお話しさせていただき、その後本題のLDAC と aptX に関するお話をさせていただきますね。

LDACとは?本当に音質が良くなるの?

LDACは、ソニーが開発した高音質Bluetoothコーデックで、最大990kbpsのハイレゾ音質をワイヤレスで楽しめるのが特徴です。しかし、「LDAC対応イヤホンを買えば高音質!」とは限りません。

LDAC対応でも、実際にLDACで聴けるとは限らない

  • スマホやPCがLDACに対応していないと、自動的に低音質なSBCで接続される
  • LDAC対応デバイスでも、設定で有効にしないと使えない場合がある
  • 通信環境が悪いと、自動でビットレートが落ち、音質が劣化する

LDACを使うための条件

LDAC対応イヤホン+✅ LDAC対応スマホやDAP(デジタルオーディオプレイヤー)+✅ LDACが有効化されている設定

LDAC対応スマホの例

  • Android:Google Pixelシリーズ、Sony Xperiaシリーズ、Samsung Galaxyの一部
  • iPhone:LDAC非対応(AACコーデックのみ対応)
  • PC:Windows・Macは標準ではLDAC非対応(専用アダプターが必要)

Bluetoothのバージョン、最新なら高性能とは限らない!

「Bluetooth 5.3だから高音質!」と思っていませんか?実はBluetoothのバージョンと音質は直接関係がありません。

Bluetoothバージョンが影響する要素

  • 通信範囲の拡大(バージョンが新しいほど遠くまで届く)
  • 省電力化(最新バージョンほどバッテリー持ちが良い)
  • 安定性向上(接続の途切れを減らす)

音質に影響するのはBluetoothバージョンではなく「コーデック」

たとえば、

  • Bluetooth 4.2でもLDAC対応なら高音質で聴ける
  • Bluetooth 5.3でもSBCのみ対応なら低音質のまま

要するに、「Bluetoothバージョンが新しい=高音質」ではないということです。


スマホ・PCが対応していないと意味なし!対応機種をチェックしよう

「イヤホンが最新スペックだから大丈夫!」と思っていても、接続するスマホやPCが対応していなければ、そのスペックは活かせません。

LDACや最新Bluetoothに対応しているスマホの例

スマホLDAC対応Bluetoothバージョン
Google Pixel 75.3
Sony Xperia 1 V5.3
Samsung Galaxy S235.3
iPhone 14❌(AACのみ)5.3
iPhone 12 / 13❌(AACのみ)5.0

PCはどうなの?

  • Windows PCは基本的にLDAC非対応(外部アダプターが必要)
  • Macも標準ではLDAC非対応(AAC・SBCのみ)
  • BluetoothバージョンもPC側の対応次第で、最新のイヤホンでも5.0や4.2で接続されることがある

コーデック&Bluetooth、確認すべきポイントまとめ

✅ イヤホンを買う前に確認すべきこと

  1. コーデックの対応状況をチェック(LDAC、aptX Adaptive、AACなど)
  2. スマホやPCの対応コーデックも確認(対応していなければ意味なし!)
  3. Bluetoothバージョンではなく、コーデックを優先する
  4. LDACを使うには、設定で有効にすることを忘れない
  5. PCで高音質を求めるなら、有線イヤホンも選択肢に入れる

「LDAC対応イヤホンだから高音質!」「Bluetooth 5.3だからすごい!」と考えがちですが、実はスマホやPCが対応していなければ全く意味がないことが分かります。

イヤホンを購入する前に、ぜひスマホ・PCのスペックをチェックし、最高の音質で楽しみましょう!

LDAC と aptX の基礎知識

まずは、LDACとaptXがどんなコーデックなのか、それぞれの特徴を簡単に見ていきましょう。

LDAC とは?

LDACは、ソニーが開発したBluetoothコーデックです。 最大990kbpsという高いビットレートでオーディオデータを送信できるため、 ワイヤレスでも高音質 な音楽を楽しめるのが特徴です。  SONYが開発したので、SONYのスマホ イクスペディアでは、楽しんでいただけると思います。その他 Android系のスマホで対応機種は多くありますね。

LDAC のメリット

  • 高音質:SBCやAACなどの標準的なコーデックに比べて、より高音質で音楽を楽しめる
  • ハイレゾ対応:最大96kHz/24bitのハイレゾ音源に対応しているため、より原音に近いサウンドを再現可能  

LDAC のデメリット

  • 接続の安定性:データ量が多いため、電波状況が悪い場所では音が途切れたりすることがある  
  • 対応機種:対応しているスマートフォンやワイヤレスイヤホンが限られている

aptX とは?

aptXは、クアルコムが開発したBluetoothコーデックです。 遅延が少なく、 高音質 なのが特徴です。  

aptXには、以下の種類があります。

  • aptX HD:aptXをさらに高音質にしたコーデック。 最大576kbpsのビットレートで、24bitのハイレゾ音源に対応  
  • aptX Adaptive:接続状況に合わせて、音質と遅延を自動で調整するコーデック。 ビットレートは279~420kbpsで、接続状況に応じて変動
  • aptX Lossless:CD音質(16bit/44.1kHz)のロスレス伝送に対応したコーデック。

aptX のメリット

  • 高音質:SBCやAACなどの標準的なコーデックに比べて、より高音質
  • 低遅延:aptX LLは、特に遅延が少ないのが特徴
  • 対応機種:Android系になりますが、対応しているスマートフォンやワイヤレスイヤホンが多い

aptX のデメリット

  • aptX Losslessは、対応機種が少ない  

LDAC と aptX の音質比較

音質については、 LDACの方がaptXよりも高音質 と言われています。  

LDACは、最大990kbpsのビットレートでオーディオデータを送信できるのに対し、aptX HDは最大576kbps、aptX Adaptiveは最大420kbpsです。  

そのため、 より多くの情報量を伝送できるLDACの方が、音の解像度や表現力が高い 傾向があります。  

対応している音楽フォーマット

LDACは、最大96kHz/24bitのハイレゾ音源に対応しています。 一方、aptX HDは最大48kHz/24bit、aptX Adaptiveは最大96kHz/24bitですが、接続状況によってはビットレートが低下し、音質も低下する可能性があります。  

遅延について

aptX Adaptiveは、接続状況に合わせて遅延を自動で調整するため、 ゲームや動画視聴など、遅延が気になる用途に最適 です。 一方、LDACは遅延が大きくなる傾向があります。  

LDAC と aptX の対応機種

スマートフォン

  • LDAC:Android 8.0以降を搭載したAndroidスマートフォン
  • aptX:Androidスマートフォン、一部のQualcomm Snapdragonを搭載したWindows PC

LDAC対応のスマホ一覧

ワイヤレスイヤホン・ヘッドホン

  • LDAC:ソニー、オーディオテクニカなど
  • aptX:ゼンハイザー、JBL、オーディオテクニカなど

結局、LDAC と aptX どっちを選べばいいの?

LDACとaptX、どちらのコーデックを選べば良いかは、 使用環境や求める音質によって異なります。

  • LDAC
    • メリット:高音質、ハイレゾ対応
    • デメリット:接続が不安定になる場合がある、対応機種が少ない
    • おすすめの人:音質を重視する人、ハイレゾ音源を聴く人
  • aptX
    • メリット:低遅延、対応機種が多い
    • デメリット:aptX Losslessは対応機種が少ない
    • おすすめの人:ゲームや動画視聴をする人、様々なデバイスで使う人

まとめ

今回は、ワイヤレスイヤホンのコーデック「LDAC」と「aptX」について解説しました。

それぞれのコーデックの特徴を理解し、 自分の使い方に合ったコーデック を選びましょう。